審議もされず法律が出来ていく

 国会も終盤に入り、民主党が何でも反対と言われないためなのか、いくつもの法案を成立させている。

 あの国家公務員制度改革基本法案も修正案がついているが、まともな審議はされていない。この法案が天上がりを奨励するとんでもない法案である事を私も指摘したが、あかはたも同様の事を言っている。
 本当の問題点を隠すことが出来る、自民民主大連立が実は問題であると認識すべきであり、マスコミがそれを論じないことに、大変大きな危惧を覚える。

 「青少年が安全に安心してインターネットを利用できる環境の整備等に関する法律案」も成立したようだが、国が閲覧させないHPを決める内容が民主党により修正されたと報道されていたが、それを確認する手段は無かった。
 その経過を示そう。
議案提出者 青少年問題に関する特別委員長
衆議院予備審査議案受理年月日

衆議院予備付託年月日/衆議院予備付託委員会 /
衆議院議案受理年月日 平成20年 6月 6日
衆議院付託年月日/衆議院付託委員会 /審査省略
衆議院審査終了年月日/衆議院審査結果 /
衆議院審議終了年月日/衆議院審議結果 平成20年 6月 6日/可決
参議院予備審査議案受理年月日 平成20年 6月 6日
参議院予備付託年月日/参議院予備付託委員会 /
参議院議案受理年月日 平成20年 6月 6日
参議院付託年月日/参議院付託委員会 平成20年 6月 9日/内閣
参議院審査終了年月日/参議院審査結果 平成20年 6月10日/可決
 法案提出日に衆議院可決、その4日後には参議院も可決。審議していないことは明らかです。
 社民党関係者のブログでは
今回の法案は、フィルタリングサービスの普及を重視しており、当初検討されていた案に比べて、当局による関与や情報規制の色合いは薄く、罰則も設けられなかった。社民党も最終的に賛成したが、本法案について、民放連や社団法人日本新聞協会などが懸念を表明しているように、言論、表現、報道の自由を脅かす心配がないわけではないし、法の運用次第で国等の公的関与の余地を残す懸念があることから、運用に当たっては、慎重さが求められる。なお、デリケートな問題点や疑問点を多くはらんでいる法案を、社民党委員のいない委員会で、しかもほとんど審議時間を確保することもなく、拙速に国会を通過させて成立を図ることについては、きわめて問題が多いといわざるをえず、注意を喚起する必要がある。
社民党の政策~総務部会&国土交通部会~
 同じブログでは地方自治法の一部を改正する法律案を拙速だと指摘している。

 これらの法案は衆議院のHPでも法案の提示がされていないものが多い。国家公務員改革法案も今は見ることが出来るが、話題になっていた頃は修正案はのっていなかった。
 インターネット規制の法案もやっと読める状態になったことを発見した。地方自治法の一部を改正する法律案はすでに成立しているようだが、法律案はネットでは見えない。

 児童買春、児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律の一部を改正する法律案も昨日提出されているが、どんな法案かは分からない。

 
 審議時間のほとんどを支配する自民、公明、民主党が賛成してしまえば、国会の審議に意味がないことは当然なのかも知れない。しかし、審議抜きで法案が通過していくことで問題点が隠されたままに成立していくことは、大問題だと思う。
 小沢代表は以前、問題点は国会で審議し、修正するべきだと言っていたと思う。それをやらずに密室で処理する今のやり方は、民主主義を破壊する手法だと私は思う。
 マスコミはもっとこれを問題視すべきだ。

この記事へのコメント

2008年06月11日 22:18
ごもっとも!何だか頭痛がしそうで、今日は早く寝ます。では、また。
カタカナサヨク
2008年06月12日 12:41
ご指摘のとおりだと思います。
日本は民主主義の国といいながら、少数意見は発表の場さえ封じられ、自公民三党の、大政翼賛的手法で、次々に法案が成立しているように思います。今、まさに問題になっている、後期高齢者医療制度だって、強行採決した与党議員が、テレビなどで、質問されて、「こんな法律だとは知らなかった」と、平気で答えているのを多く見かけます。
もともと日本人は空気を大事にする。「和して同ぜず」という諺もありますが、小泉内閣のときの、郵政選挙、細川内閣のときの選挙制度改革等々、国民に議論を十分に知らされることなく、次々と、法案が成立し、それが、当初の目的を逸脱して、悪法として運用されていくように思う(例として、個人情報保護法と、住民基本台帳カードなど)。先日の、秋葉原の無差別殺戮を、大義名分にして、「社会防衛」の名の下に、ヒトラーの躍進した時代の到来は、空絵事でもないような気がします。一刻も早く、解散総選挙を望みます。
2008年06月12日 22:10
私が政治に関心を持ち始めて最初に読んだのがヒットラーを産んだドイツの歴史でした。
今気になっているのは戦前の二大政党時代です。何故か資料が少ない感じがするのだが?

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